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2011年11月16日 (水)

飯島に息づく人形師たちの記録と舞台

長野県飯島町本郷を拠点に世界各国で公演、
人形と人間が織りなす妖艶かつ幻想の世界を創作した人形師百鬼どんどろ:岡本芳一(2010年他界)。
その姿を追った記録映画と、彼のスタイルを受け継ぎ創作を続ける百鬼ゆめひな:飯田美千香舞台劇を通して、人形師の世界に触れていただくという企画です。
人形操作の体験もありました。

Yumehina01 ここは信州飯島町
かつて幕府の直轄領があったところ。
領内を納めるは飯島陣屋の代官。
この企画は、復元された飯島陣屋が舞台です。

陣屋の玄関前には、かがり火があかあかと夜をこがす。

玄関に、提灯を片手にたたずむは、
陣屋の手代(てだい、代官の配下)
お客さまの道案内を務めます。Yumehina02
お客さまを迎える呼込み太鼓の音が響きわたり、なんともいえない、いにしえの雰囲気。

古式豊かな陣屋玄関に受付をしつらえ
予約のお客さまを確認するお陣屋娘。

提灯を手にした手代が陣屋奥の会場に、暗い廊下を伝って案内します。Yumehina03

まずは最初の映画部屋。
渡邊世紀(わたなべせいき)監督映画
人形のいる風景 ~ドキュメント・オブ・どんどろ~」を鑑賞。→

この映画は、長野県飯島町本郷を拠点に世界各国で公演、人形と人間が織りなす妖艶かつ幻想の世界を創作した人形師、百鬼どんどろ:岡本芳一(2010年他界)。
その姿を追った記録映画、
特に飯島町の町民が多く映る、特別バージョンでした。Yumehina04

鑑賞のあと、渡邊世紀監督に映画にまつわるエピソードなどを語っていただきました。

さて、映画の部屋のふすまを隔てた隣の部屋から、二胡を奏でる音色が聞こえてくる。

そうです、人形劇は隣の赤い毛せんを敷いた部屋でくりひろげられるのです。

(観客移動)Yumehina05

二胡の奏者は「うみたこ」さんでした。
これから演じるは、
百鬼ゆめひな:飯田美千香さんの「猫姫くぐつ舞
まずは、うみたこさんの口上から。

「東西、東西 百鬼ゆめひなのお家には、ミィコという猫が住まっておりまして、どうやらただの猫ではないらしい。ある日稽古場の方から何やら気配がいたしますので、そっと覗いて見ましたところ、ミィコが人の娘の形に姿を変え、手毬などついて遊んでおるのでございます。これに驚かぬゆめひなもまた、半分妖怪の領域に足を踏み入れておるようではございますが、
ミィコを問いただして聞き出しましたる、
そのお祖母さんのお祖母さんのまたお祖母さんのお祖母さん猫のお話しでございます。

時は元禄。
天下泰平の世の中でございますが、ここに困った娘がおりました。
この物語の主人公、猫姫でございます。
何が困ったと申しますれば、これが夜な夜な町に現れては悪さをいたすのでございます。
悪さと申しましても、変化(へんげ)で人々を驚かすという、まあ他愛のないものではございますが、
平穏に暮らしております人間達にとりましては、それはそれは人騒がせの一大事。
Yumehina06いたずらが過ぎましてとうとう囚われの身となってしまいました。
これを助け出さんと現れた母親の母心娘知らず、
いましめから解き放たれました途端、懲りずにいたずらの続きをなさんとする猫姫。
娘をたしなめつつも、ちょっかい出されるとついつい応じてしまうのが猫の性(さが)にございまして、
猫姫母子が繰り出すその変幻自在っぷりを、どうぞたっぷりとご覧くださいませ。」

・・・・・・

←猫姫の母親が、陣屋お白州のくぐり戸から登場。Yumehina0720

あたりをはばかりながら、娘が囚われの屋敷内に。↑

そして猫姫を発見。→
Yumehina08

お前どうしたのだ、早く逃げ出さないと

おねむしている場合ではないぞなもし

Yumehina10お母うえ、何しにきなはったぞなもし→

Yumehina21 ←ほら、誰かに気づかれぬうちに逃げなければYumehina2345

会場は満席→

食い入るように見つめる観客→Yumehina28

←待ってちょうだい、そんなに急がなくても

←もうすこし遊んでゆくわ

Yumehina29

まあ、困った娘→

ちょっとだけよ→

猫姫母子が繰り出す変幻自在の舞→

Yumehina35もそっと見たいがとうとうお開きになり
面をずり上げた百鬼ゆめひなの素顔↑↓

Yumehina41たっぷりと人形の種類・構造・操り方などを講義していただきました。↑Yumehina46

そして、本日のもう一つの目玉、
観客による人形遣い体験Yumehina50_2 

人形の親子3人、それぞれに観客を付け→
遣い方を教えるゆめひな嬢のうれしそうなお顔→
とうとう3体の人形親子のショートストーリーを演じてしまいました。→Yumehina53

←最後は、太鼓と二胡の演奏に合わせて、
←請われるままに踊ってしまいました

(撮影: 伊藤 敦)

イーラプログラム 「飯島に息づく人形師たちの記録と舞台」のフォト画像はこちらから
スライドショーでお楽しみください↓ ↓ ↓
http://photozou.jp/photo/list/1126600/5854682

################ アンケート結果 ####################
参加  44人            
アンケート回収 31人 回収率70%      
             
性別  男:15 、女:12、記入なし:4       
年齢  20代:5 、30代:1 、40代:9 、50代:6 、60代:10   
参加は誰と 友達:6 、夫婦:1 、カップル:1 、1人で:23      
住まい 飯島町:15 、中川村:6 、駒ケ根市:2 、伊那市:3 、飯田市:1 、松川町:1 、東京都:1 、埼玉県:1   
楽しかったか とても楽しかった:28(90%)、 楽しかった:2 (9%)  、普通:1 (3%)      
スタッフの対応は 良かった:28(90%) 、普通:3 (10%)       
料金は  ちょうど良い:22(71%) 、少し高い:5(16%) 、安い:4(13%)      
次回のイーラは 参加したい:26(84%) 、分からない:4(13%) 、記入なし:1(3%)
         
感想
◆とても楽しかったです(40歳代女性、埼玉県)。       
◆楽しかったです。ありがとうございます(20歳男性、飯島町)。       
◆またぜひ拝見させてください(40歳代、駒ケ根市)。       
◆人形体験はとても楽しかったです(40歳代女性、飯島町)。       
◆初めて見て、感激でした(50歳代男性、中川村)。       
◆音楽も合っていて良かった(60歳代、飯島町)。       
◆とても良かった。楽しかった。こんなすごいものが身近にあったのか? という気持ちです(40歳代男性、中川村)。   
◆どんな様に?と思いながら参加させていただきました。又、是非参加したいと思います(60歳代女性、飯島町)。   
◆とても意欲的、夢をつないでいくみたい。希望につながる(60歳代女性、中川村)。      
◆すばらしいの一言です。岡本さんを思い出し、涙が出ました。美千香さんがんばってください(60歳代女性、飯島町)。   
◆人形づかいの奥の深さに感銘いたしました(50歳代女性、飯島町)。       
◆おつかれ様でした。益々のご活躍を御祈念致します。とても参考になりました(60歳代男性、飯島町)。    
◆こういう機会に参加でき、良かったです(40歳代女性、飯島町)。       
◆他の町も見習うべき。すばらしい芸能ですね(40歳代女性、伊那市)。       
◆みちかさん、イーラスタッフのみなさま、今夜は本当にありがとうございました! 感動の数時間でした。ネコひめ、「いしだ」で観た時よりも、ずっとずーっと素敵で思わずトリハダでした。また必ず、ゆめひなハウスに行かせてください(20歳代男性、中川村)。      
◆すごく良い企画だと思います。ありがとうございました。書きたいことは沢山ありますが、本当に素晴らしかったです!!(20歳代男性、東京都)。 
◆陣屋の舞台を存分に活用した公演だったと思います。8月の人形劇フェスタ「岡本芳一追悼企画」を観た者です。ドキュメント映画はここでしか見られない特別版だったとのことで、新たな発見がありました。「猫姫くぐつ舞」は、フェスタの方では予定が合わず見られませんでした。まるで美千香さんが、人形=ヒトガタに支配されているようでした。陣屋の舞台だからできた演出もあったのでしょう。
渡邊世紀様、VEINの飯田上映、楽しみにしています(30歳代男性、飯田市)。" 
◆生、こきゅう、しらべ、そしゅう夜曲とかすごく良かったです。体験も、とても充実しており、とてもよかったです。他の方もやった方が良かったです。少ししか人数、できなかったのがもったいないです(20歳代女性、飯島町)。       
◆人形の使い方から、舞い方から、いろいろと勉強になりました。5年ほど前、風の谷でみた時より、とても上手になったようです。ネコ娘よかったです。他の演目もみてみたいです(50歳代女性、飯島町)。       
◆みちかさんの芝居をはじめてみました。本当に、人形師だったのですね。プロの顔でした。レジの時とは、ちょっと、ぜんぜんちがってましたよ(40歳代男性、飯島町)。 
◆概ね通勤途上で、各種楽しみがあるという事で、いくつか参加させてもらいました。良かったです(40歳代男性、伊那市)。      
◆飯島に、こんなすばらしい文化を伝える人達がいることを、全く知りませんでした。もっと広めてほしいです(40歳代女性、駒ケ根市)。   

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